シンフォニックバンドのためのパッサカリア
兼田 敏
 この曲は1971年、音楽之友社創立30周年記念事業のひとつとして委嘱され、作曲されました。曲の形式は同じ旋律の繰り返しの上に様々な変奏が繰り広げられる「パッサカリア」で、作曲にあたっては「中学校や高等学校のバンドで可能な演奏技術で、音楽の楽しみや喜びが味わえるようなものを書きたい」という気持ちを持って書かれた作品だそうです。
 兼田氏は1935年旧満州国新京の生まれ、東京芸術大学を卒業後に作曲家として活動し、吹奏楽曲としてはこの「パッサカリア」の他、「吹奏楽のための交響的音頭」「日本民謡組曲『わらべ唄』」等を作曲しています。氏は2002年5月、永眠されました。